ちゅぱお と ちゅぱみ と ちゅぱろう - へっぽこ父さんの育児日記 -
1歳児くんと兄妹のわんぱく日記。 でも、稀に趣味日記も書きますよ^^
ひとり立ち 
2013/04/15 Mon. 17:38 [edit]
ちゅぱみ、入学早々に大きな壁にぶつかった…
登校時、おとさんはちゅぱおの時と同じように、通学路の最初の1/3くらいにある交差点まで、
毎朝送ってあげる。その交通量の多い大きな交差点の横断歩道を無事に渡りきるまで。
そこまでいくと登校中の児童がたくさん歩いているので、迷わずに自然と学校まで行けるから。
だけど、送ってあげるのは 一学期のみ。 夏休みが明けてからはあえて送らないので、
この春の3ヶ月間のうちに通学路に慣れさせ、できれば登校時のお友達も作っておきたいところ。
しかしうちのマンションや近隣には、同じ新一年生がいないらしく、途中までは “ひとり歩き” に…
同じマンションから兄ちゅぱおも登校するのだが、他の3年生の男の子と合流し、三人で行く。
また、交差点で同じ幼稚園だった女の子とも会えるのだが、その子は他の子と三人で歩いてくる。
ちゅぱみは、そのどちらの輪の中にも入れないでいた。
ちゅぱみは、そうした仲良さそうな友達の輪に入るのに苦手意識があり、若干、引っ込み思案。
明るい性格の子なのだが、それは自分が “すでに輪の中にいる” 場合であったり、
また、知らない子にポジティブに声をかけて遊ぶ積極性は、相手が “ひとりでいる” 場合が多い。
相手がふたり以上で遊んでいる時は、途端に消極的に変わり、声が掛けられなくなる…
うん、分かる、分かるよちゅぱみ。そんなカンタンにはいかないよね。うまくできないよね。
明るいし元気だし、まさに明朗快活なちゅぱみ。だけど、恥ずかしがり屋でとっても怖がりさん。
友達同士で仲良くしてるところに声をかけて、その輪に入れなかったらイヤなんだよね。
でもね、誰だってそうなんだ。 幼稚園で一番の仲良しさんだったお友達たちも、
きっと別々の小学校で、初めて会う子たちに囲まれ、その中で仲良くしようと頑張っているよ。
最初っからうまくいくなんてない。小さな壁をひとつひとつ越えていかなきゃいけないんだ。
でも、大人にとっては簡単なことかもしれないけれど、子供にとってはとても大きな試練だよね…
入学式当日こそ、おとさんとおかさんが一緒だから楽しく登校していたちゅぱみも、
いざ、通常の登校になったら、ひとりで20分もの距離を歩くのが辛かったり、寂しかったりで、
2日目早々から ぐずり始めた。
「ちゅぱお兄ちゃんと一緒に行ったら?」 「ほら、幼稚園のお友達が歩いて来たよ?」
と、いろいろとけしかけてみるが、黙って首を横に振り、2日目も3日目もひとりで寂しそうに登校。
幼稚園の時は登園バスが迎えに来た。もしくはおとさんやおかさんが車で送ってあげたりした。
荷物を背負い長い距離を歩くことも、ましてや、全部ひとりでしなきゃならないこともなかった。
誰かが傍にいて、誰かが力になり、誰かに守られて、楽しい時間を過ごした。
だから今そのギャップが、大したことが無いようで、でも心の中では大したことがあったのだ…
4日目の登校時、冒頭の 大きい壁が立ちはだかる。
おとさん、いつもは大きな交差点まで送り、そこからちゅぱみが見えなくなるまで見守ってあげる。
しかし4日目、そのおとさんと離れてから10mくらい先で 立ち止まったちゅぱみ。全然動かない。
後ろを振り向いておとさんの姿を確認している。そのちゅぱみに向かって、おとさんは手を振る。
2日目、3日目は、手を振りかえして学校に向かって歩いて行ったちゅぱみだったが、
4日目は手を振りかえさない。こちらを振り向いたまま、微動だにしない。
おとさん、人差し指を学校の方向に向けて指し、「ほら、学校に向かって」 のジェスチャー。
そのジェスチャーに対し、はっきり ぶんぶんと首を横に振った ちゅぱみ。
そのまま動かず、おとさんに背を向け、ずっと立ち止まっている。
確かにちゅぱみは気分が乗らなかったりヘソを曲げたりすると、黙って動かなくなるクセがある。
どうしようか迷った。歩み寄ってあげるべきか、それとも意を決して歩いていくのを待つべきか…
しかし後ろ姿に変化が現れた。袖で顔を拭っている…。ちゅぱみは泣いていた。
ちゅぱみの横を何人もの児童が通り過ぎていく。その際、振り返ってちゅぱみのことを見ていた。
3~4年生くらいの女の子たちは、恐らく 「この子、泣いてるの?」 的な感じで立ち止まり、
また5年生くらいの男の子集団が、ちゅぱみに近づき声をかけているようだ。
上級生は 新一年生に優しく と指導されているのだろう。このまま子供たちに任せるべきか?
だけど、そのちゅぱみを囲む子供たちの数が増え、ちょっとした輪になってしまった。
これでは一層ちゅぱみが委縮し、動けなくなってしまう…
おとさんはちゅぱみに近づいた。周りの子たちに 「みんな心配してくれてありがとう^^」 と、
声をかけつつちゅぱみの肩を抱いた。ちゅぱみはボロ泣きだった。
落ち着かせるために歩道の端に移動し、そこで腰を下ろす。そしてちゅぱみに声をかけると、
「嫌だぁ~>< が…学校に…行きたくないっTДT」 とだけ言った。
すでに随分時間が経っているが、ちゅぱみを落ち着かせ、泣きやませてから、理由を聞いた。
ひとりが寂しい、ランドセルが重たい、歩くのが辛い、おとさんが帰っちゃうのが悲しい。
いろんな理由をいっぱい口にした。たまっていた思いを全部吐き出した感じだった。
小さい心がぶつかった大きな壁。うん、その壁はあまりに大きすぎて不安ばっかり募るよね…
でも、学校に行かないわけにはいかない。まだまだ始まったばかり。たったの4日目なのだ。
理由を全部聞いたうえで、おとさんは、落ち着いたちゅぱみと手を繋いで学校まで歩いた。
そして正門前で、「おとさんはここまでだよ。ここからは子供たちが主役の場所なんだ^^」
新しい友達が待っているから笑顔で挨拶しなきゃね、とちゅぱみを送り出した。
ちゅぱみは黙ってうなずいて、学校の中に入って行った。…ええ、おとさん、もちろん遅刻です^^;
その夜、ちゅぱみとふたりで一緒にお風呂に入りながら、たくさんたくさんお話しをした。
学校に行ったら楽しかったこと、知らない子とお友達になれたこと、明日は頑張れる…とのこと。
5日目の朝。 「今日はおとさん、どこまで一緒に来てくれるの?」 と聞いてきたちゅぱみ。
「最初の交差点までだよ^^」 と答えると、「うん、わかった」 と強気な返事。
交差点に到着。おとさん、今日は交差点を渡らない。絶対に渡らない。その交差点の向こうから、
同じ幼稚園だった女の子が、ふたりの上級生と手を繋いで三人で歩いてくる。いつもの光景だ。
2日目、3日目、4日目と、その三人の輪に入れなかったちゅぱみ。
だけど信号が青に変わったら、ひとりで横断歩道を渡り、その三人へと近づいて行った。
知ってる子と一緒にいるのは、まったく知らない小学3年生の女の子ふたりだ。どうなる?
ちゅぱみが何か声をかけている。対岸のおとさんにはその会話は聞こえない…が、その直後、
上級生の子が、ちゅぱみと手を繋ぎ、四人並んで歩き出した!
おとさん、目頭が熱くなって、思わず朝の通学路で泣いてしまうところでした。
昨日、もう学校に行きたくないと言って泣きだし、手を繋いで学校まで連れて行ったちゅぱみは、
たった一日で積極的に切り替え、声をかけ手を繋ぎ、一緒に学校に行く友達を獲得したのだ。
四人並んで歩いていく姿が米粒になるまで、ずっとずっとその眩しい光景を眺めていたおとさん。
まさに世の育児四訓にある、児童に対する 「手を離せ、目を離すな」 状態。
これからいろいろあるだろう。嫌なこと辛いこと悲しいこと、たくさんの壁があるだろう。
だけど親がべったりと付き添い、保護していたら、子供の社会性は育たず、ひとり立ちできない。
だから、たくさん話しを聞き、アドバイスできることを伝えたら、あとは ポン! と背中を押そう。
きっと子供たちは飛び立てる。そう信じてあげることこそが大事なんだ、と思った。
ひとつの壁を乗り越え、ひとつの試練に打ち勝ったちゅぱみ。
帰宅したあと聞いてみたら、「学校で楽しいことがいっぱいあったよ^^」 と笑顔満面でした♪
ガンバレ、ちゅぱみ。ガンバレ、新一年生。
category: 育児 - 子育てお悩み思想
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